警戒吠えと恐怖吠えの違い
こんにちは、たろすです。
涼しく、というよりも一気に寒くなったので冷房が不要になりましたね。
とはいえ冷房無しだとなんだか部屋が少し暑いような気がしたり…
部屋に風を入れようと窓を開けることが増えたここ数日ですが、夏の間には気が付けなかった問題がありました。
外の音に反応して犬たちが吠えてしまう!!
夏の間は空気の入れ替えの短時間以外基本的に窓は締め切り冷房を付けて、留守番の時間はテレビをつけっぱなしにして外の音が気にならないようにしていたんですがそれがかえって窓を開けたときの外の音に対して過敏にさせてしまっていたようです。
犬を迎えてから何度か引っ越しをしているんですが、過去住んでいた家は高層階だったり、車通りが少なかったりそこまで犬の吠えが気にならない環境でした。
今住んでいるおうちはペット可物件(マンション)ということもあり、両隣も真上もそして真向いの一軒家のおうちにもワンちゃんがいるようです。
吠えや生活音はお互い様ですし、思いつめるほど吠え続けたり大きく叫ぶようなことはないんですが
窓を開けた状態でうちの犬が吠えるとどこかのワンちゃんが吠えたりしてしまうことが多く、そこから吠えのラリーが続いてしまうんですよね。
よそ様宅のワンちゃんも楽しくなって吠えているよりは、何者?!みたいな警戒の気持ちで吠えていると思うのでそのきっかけを作ってしまうのは心苦しいな~と思い、あまり窓を開けることができずにいます。
うちの犬が吠える理由はもっぱら警戒で、きっかけはベランダの隙間から見える道行く人の人影だったり、井戸端会議している人の笑い声だったり、バイクの音だったり、宅配業者の積み下ろしの音だったり、本当に様々です。
人間としては耳につくような大きな音がしても、たいていの場合音の発生源を推測できますし、納得できます。
でも犬からしたら、あの音は何?!危険かもしれない!吠えて追っ払ってやる!と過敏に反応してしまいます。
そして大抵の音は直ぐになくなるので犬は「自分が吠えて追っ払ってやった」と成功体験を積むことになり、
それを習慣化することで騒音に対して吠えることは犬にとって「自分の仕事」になってしまいます。
わたしは愛犬に音は気にしなくても大丈夫だよ、安全だよ、ということを教えたいのですがこれにも注意が必要です。
吠える犬をなだめようとしても、叱っても、
犬に「飼い主が応戦してくれた!」と勘違いさせてしまう可能性があるからです。
または吠えないようにと吠えている時にオヤツなどで気を引いたりすることもあまり良くありません。
外の敵に吠えたらオヤツがもらえる!と益々仕事に精を出してしまいます。
「警戒」によって犬が仕事として吠えをしている場合には推奨できませんがオヤツを用いて解決に導ける場合もあります。
それは犬が「恐怖」で吠えている場合です。
恐怖から身を守ろうと最終手段として吠えるしかできなくなっている犬にはオヤツをあげて「安全」を伝えてあげる事が出来ます。
ここまでの恐怖を感じている犬を恐怖対象に近づけること自体あまりするべきではないんですが、予期していない場面でめぐり合ってしまったり、せざるをえなかったりこういった状況は多々あると思います。
ここで重要なのは吠えの行動が引き出された理由が「恐怖」の場合はという点です。
恐怖を感じている状況では学習は進みません。
私も命の危険がある環境下で勉強をしろといわれてもパニックでなにもできないと思います。犬も人間と同じです。
とはいっても「恐怖」、その犬からしたら命の危険を感じる状況下でオヤツを与えてもおそらくほとんどの犬は食べることが出来ないと思います。
逆に言えばオヤツを食べられる程度に恐怖対象を遠ざけることも重要です。
うちの犬(ポメ)は社会化不足から大型のワンちゃんが苦手です。
普段は落ち着いて散歩しているんですが大型のワンちゃんが半径5m以内に入ると気が狂ったかのように吠えます。
そのため大型のワンちゃんとすれ違うときには抱っこが必須です。
(抱っこをして目を合わせないようにすれば暴れないですみます)
恐怖を感じている場合は対象に徐々に慣らすことが必要になるので
・できる限り散歩中は大型犬を避けたルートを歩く(視界に入れても大丈夫な距離を把握して遠目でまず安全なことを伝える)
・帰り道だったとしても避けられなければ迂回。慣れていないうちは極力避ける
・ドッグランなどの大型犬エリアを外から見て、大丈夫そうならオヤツをあげる
・大型犬が視界に入ったり、すれ違ったりしても吠えなければオヤツをあげる
といったようなことを実践しています。
以前は視界に入っただけでスイッチが切り替わったように吠えていましたが、最近は視界に入っても対象を見つめるだけで終わったり、一吠えして収まったりと格段に落ち着くことが出来ました。
大型犬を前にしたらオヤツなんて目もくれないような状態から、オヤツに注目できるようにもなりました。
犬のなかで「命の危険」レベルから「怖いけど大丈夫」ぐらいになったんじゃないかと思います。
警戒吠えでも恐怖からの吠えの場合でも一番大事なことはまず吠えさせないことです。
経験を繰り返し、習慣化させることを何よりも避けるべきです。
そして犬の「恐怖」を和らげることが成功したとき、飼い主はそれに気づく必要があります。
気付かないままだと愛犬が未だ恐怖に駆られていると考え、他の理由で吠えている犬(例えば吠えると飼い主がかまってくれるだとか、オヤツが欲しいだとか、いぬがいるよ!と報告していたりだとか)の行動を増加させてしまいます。
犬の行動の理由の見極めはとても難しいですが、愛犬を一番に理解できるのは一緒に暮らす飼い主さんです。
わたしも愛犬の気持ちを理解できるように日々奮闘、頑張ります
たろす